94。ドキドキ。ヘルスの仕事
今度働く事になった店は、待機室が2畳間ほどしかなく、狭かった。
新人の私は、小さくなって一番、ドアから近い所に座っていた。
カラオケボックスにあるインターホンみたいなので、お客さんが付いた女の子を呼び出すみたいだ。
インターホンが鳴ったけど、どうしたらいいものかわからず、聞こえないフリしてたら、
「近くの人が取ってね。」
と、言われた。こ、怖い。
個室は9つあり、中はベッドと、お客さんの服を入れる脱衣かごと、小さなテーブルとバスタオルが山積みに
してあった。
シャワー室もあり、みんなと共同に使うらしく、自分が入りたい時に、シャワー室が空いてなかったら、
シャワー室の前にある、ホワイトボードのような物に、自分の使ってる部屋番号の札を貼っておくと、
シャワーが空いたら、部屋をノックし、
「シャワー空きました~」
と、教えてくれることになっていた。
私は、自分のシャワーが終わって、次の子を呼ぶのを忘れてよく怒られたなぁ・・・。
私には分からなかったけど、当時のヘルスの価格より、うちの店は、安かったらしく、
えらい繁盛ぶりだった。
お客さんがお店に入りきれず、外で待ってることもよくあった。