adversity~賢くない私の生きてきた道~ -23ページ目

14。恋愛

友達の紹介で、他の学校の1上の男の子、3人と私の友達3にんとで会う事になった。
 私が好きになるようなタイプの人は居なかった。
友達は田辺君という男の子がかっこいいと言っていた。
その田辺君が、私の事を気に入った。と、他の男の子から聞いた。
みんながかっこいいって言っている人なら、付き合ってもいいかな。と、付き合う事になった。
家が離れていたので合うことはあまりなく、電話で話すばかりだった。内容はたわいも無いTVの話しとかだったと思う。
初めて2人で会う事になった。
クリスマスイヴの日だった。
  私は大遅刻してしまった。その頃は携帯もなくただ急ぐしかなく、1時間も遅れて待ち合わせの場所に着いた。
彼は待っていてくれた。
「よかったぁ。来てくれて。」
と・・・。私はクリスマスなのに、クリスマスプレゼントも用意しないまま、申し訳ない気持ちで映画館ヘ向かった。
映画を観た後、昼ごはんを食べながら、会話もあまり弾まなかった・・・。
その後、彼からクリスマスプレゼントを貰い、
「遅くなったら駄目やから。」と彼は私を駅まで送ってくれた。
彼からのプレゼントを、貰う時とっさにでた言い訳が、
「マフラー編んでたんだけど、間に合わなかった・・・・誕生日まで待ってね。」
と、マフラーの毛糸すら買ってないのに・・・。

それから電話では何度か話したけど会う事はなく、突然、
「友達に戻ろう。」
と電話で言われた。初めての失恋。あんまり好きじゃなかったくせに悲しかった。 だけど、思い出も少ない。 それからは、前から気になってた同じクラスの男の子に片思いを続けていた。

13。離婚

中学2年になり、母親が
「お父さんが今まで嫌がってたけど、生活も苦しいし、あんたが18歳になるまで母子手当てが貰えるし、籍、抜いてもいいかな?」
と・・・。
父親が帰ってこなくなり1年も経つし、
「お母さんが楽になるならそれでいいよ。でもお父さんが可哀想だから私の苗字はお父さんの苗字のままにしておいてあげてね。」
と、父と母は正式に離婚した。
と、同時に母に男の影が・・・。
父の浮気は許せたけど、母の男の影・・・。どうしても母が不潔に思えた。
 私に取り入ろうと、その男は必死に私に構ってきたけど、それが逆に鬱陶しいと思えた。 どうしてもその男の事を受け入れる気になれず、その男に面と向かって、
「私、あんたの事、嫌い。」
と言った。

12。兄の背中

私が中学に入り1年が経った頃、父親がまったく家に帰って来なくなった。
兄は、祖父が立ち上げた会社に勤めてはいたが、1週間のうち1日位しか仕事に行かなかった。なまくらは父親ゆずりだ。
気が付くと、ヤクザになっていた。どうせなら祖父の組に入れば・・・。と回りはみんな思っていた。だけど、祖父の組は一本独鈷だったので、大きな組織に入りたかったようだ。
母親が兄に言ったのは、
「妹が学校に行かれなくなるような事だけは、しんといて。それと、墨も入れんといて。」
と・・・。

だけど、母親がある日、兄の部屋を掃除していて、
「あいつ、あれだけ言うてたのに・・・。」
と落胆していた。
どうしたのか聞いたら、
「このTシャツ隠してたみたいやけど、背中のとこ、血がついてるやろ?お兄ちゃん、墨、入れよったわ。」
と。
入れたい年頃だったんだろう。まだ18歳なんだし。

11。タバコ

私に金魚の糞のようにまとわり付いてくる子が居た。
その子は私に取っても都合が良い子だった。
学校のすぐ近くに住んでいたし、親が仕事で家には居ないし、比較的裕福なお家の子だった。
でも、どうやら、不良っぽいことに憧れているようで、
「タバコって、どうやって吸うの?」
と私に聞いてきた。 私はタバコを吸いたいまだ思っていなかったので、家に帰り、父親が居たので父親に聞いてみた。
「タバコってどうって吸うん?」
父は、
「いっぺん吸うて空気吸うてみ、ほんなら肺に入るわ。肺に入ってなかったら煙が固まって出てくるから、すぐにスカシってバレるわ。」
と、父はタバコの煙をフーっと吐いた。
「やってみるか?」
私は、父の吸っていたタバコを手に取り言われたとおり、吸ってからもう一度吸うと、咽ずに煙がフーっと出た。
「うん。今のはちゃんと肺に入っとる!」
と、なぜか父は得意げだった。

次の日、タバコの吸い方をその子に教えたら、その子の家に行く度、タバコが出てくるようになり、他の子も自分は吸わないのに、私にタバコを持ってきてくれるようになった。
私は別に吸いたかったわけじゃなかったのに、貰ってるうちに
「タバコ吸い」になっていた。

10。呼び出し

中学校に入り、即2年生から呼び出しを食らった。 2年生が私を呼んで来いと、同じクラスの子に言ったようだ。
これが、噂に聞いてた呼び出しかぁ~、とわくわくしながら、
「何でわざわざいかなあかんねん!私は用事ないから、用事あるんやったら、来て。言うといてくれる?」
と、またそのクラスの子に言いに行ってもらった。3年生には兄を慕ってる人もたくさん居たので、
「リカちゃん、何かあったら言うておいでや!」
と、言われていたので、早速、その先輩に言いに行ったら、その日から卒業するまで、上級生から何かを言われる事はなくなった。